Questions: 織維の強度を強めるため,ある化学的処理方法が開発された。この処理を施した 8本の綫維と,処理を施さなかった 6 本の織維の強度を調べたところ,以下のような結果を得た。 処理あり 処理なし 標本数 8 6 標本平均 563 519 標本分散 1006 1736 この科学的処理方法が有効かどうかを調べるため,処理あり,処理なしの場合の強度の母分散は等しいと想定して,有意水準 1% の検定 H0: μ1-μ2=0 v.s. H1: μ1-μ2>0 を行う。ここに,μ1, μ2 はそれぞれ処理あり,処理なしの場合の強度の母平均を表している。 (1)共通の母分散の推定量の値 s^2 を,小数第 3 位まで求めよ. (2)検定統計量の値 t を,小数第 2 位まで求めよ. (3)㤲却域は t t>1 である.イ に入る数値を求めよ。 (4)この検定の結論を述べよ。

織維の強度を強めるため,ある化学的処理方法が開発された。この処理を施した 8本の綫維と,処理を施さなかった 6 本の織維の強度を調べたところ,以下のような結果を得た。

 処理あり  処理なし 
標本数  8  6 
標本平均  563  519 
標本分散  1006  1736 

この科学的処理方法が有効かどうかを調べるため,処理あり,処理なしの場合の強度の母分散は等しいと想定して,有意水準 1% の検定

H0: μ1-μ2=0  v.s.  H1: μ1-μ2>0

を行う。ここに,μ1, μ2 はそれぞれ処理あり,処理なしの場合の強度の母平均を表している。
(1)共通の母分散の推定量の値 s^2 を,小数第 3 位まで求めよ.
(2)検定統計量の値 t を,小数第 2 位まで求めよ.
(3)㤲却域は t  t>1 である.イ に入る数値を求めよ。
(4)この検定の結論を述べよ。
Transcript text: 織維の強度を強めるため,ある化学的処理方法が開発された。この処理を施した 8本の綫維と,処理を施さなかった 6 本の織維の強度を調べたところ,以下のような結果を得た。 \begin{tabular}{|l|c|c|} \hline & 処理あり & 処理なし \\ \hline 標本数 & 8 & 6 \\ \hline 標本平均 & 563 & 519 \\ \hline 標本分散 & 1006 & 1736 \\ \hline \end{tabular} この科学的処理方法が有効かどうかを調べるため,処理あり,処理なしの場合の強度の母分散は等しいと想定して,有意水準 $1 \%$ の検定 \[ H_{0}: \mu_{1}-\mu_{2}=0 \quad \text { v.s. } \quad H_{1}: \mu_{1}-\mu_{2}>0 \] を行う。ここに,$\mu_{1}, \mu_{2}$ はそれぞれ処理あり,処理なしの場合の強度の母平均を表している。 (1)共通の母分散の推定量の値 $s^{2}$ を,小数第 3 位まで求めよ. (2)検定統計量の値 $t$ を,小数第 2 位まで求めよ. (3)㤲却域は $\{t \mid t>\boxed{1}\}$ である.イ に入る数値を求めよ。 (4)この検定の結論を述べよ。
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Solution

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ステップ 1: 共通の母分散の推定量の計算

共通の母分散の推定量 \( s^2 \) は以下の式で計算される。

\[ s^2 = \frac{(n_1 - 1) s_1^2 + (n_2 - 1) s_2^2}{n_1 + n_2 - 2} \]

ここで、\( n_1 = 8 \)、\( n_2 = 6 \)、\( s_1^2 = 1006 \)、\( s_2^2 = 1736 \) であるため、

\[ s^2 = \frac{(8 - 1) \cdot 1006 + (6 - 1) \cdot 1736}{8 + 6 - 2} = 1310.167 \]

ステップ 2: 検定統計量の計算

検定統計量 \( t \) は以下の式で計算される。

\[ t = \frac{\bar{x}_1 - \bar{x}_2}{s_p \cdot \sqrt{\frac{1}{n_1} + \frac{1}{n_2}}} \]

ここで、\( \bar{x}_1 = 563 \)、\( \bar{x}_2 = 519 \)、\( s_p = \sqrt{s^2} \) であるため、

\[ t = \frac{563 - 519}{\sqrt{1310.167} \cdot \sqrt{\frac{1}{8} + \frac{1}{6}}} = 2.25 \]

ステップ 3: 棄却域の境界値の計算

棄却域の境界値は、自由度 \( df = n_1 + n_2 - 2 \) に基づいて計算される。

自由度は次のように計算される。

\[ df = 8 + 6 - 2 = 12 \]

有意水準 \( \alpha = 0.01 \) の右側検定における臨界値は次のように求められる。

\[ t_{critical} = t_{1 - \alpha}(df) = 2.68 \]

このため、棄却域は \( t > 2.68 \) である。

最終回答

(1)共通の母分散の推定量の値 \( s^2 \) は \( \boxed{1310.167} \) です。

(2)検定統計量の値 \( t \) は \( \boxed{2.25} \) です。

(3)棄却域は \( \{t \mid t > \boxed{2.68}\} \) です。

(4)この検定の結論は、棄却域に入らないため、帰無仮説 \( H_0 \) を棄却しない。

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